bluethunder200’s blog

主に富士登山について書いています

あなたの体力で富士登山はできるのでしょうか?

こんにちは、bluethunder200です。
前回は山小屋の予約が難しいことを書きましたが、今回は体力的に大丈夫なのか?を書きます。

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富士山頂(約3720m)の中でも最も高い、剣ヶ峰(3776m)。この滑る急な坂は馬の背と呼ばれています。ツアーで剣ヶ峰はオプションです。

あなたの体力で大丈夫?

結論から書きます。僕の独断と偏見ですが…

  • 10代以下: 高山病に注意、保護者は入念な準備が必要です。
  • 10代: いきなりでも大丈夫でしょう。ペースを落とすこと。
  • 20代: きついけど、多分大丈夫。
  • 30代: 装備をちゃんとしてください!他の山も経験すればなおよいです。
  • 40代: 入念な準備が必要です。いきなりのツアー参加は厳しいかも。
  • 50代以上: 相談させてください… (登りたいという気持ちが大切です)

ではないかと思っています。個人差が大きいのでご勘弁を(笑)

複数人でのパーティで登る場合、一番条件の厳しい方に合わせてください。

これだけ登り、下ります

富士スバルライン五合目から吉田ルートの場合、

  • 登り: 標高差 約1400m、距離 約7km、コースタイム 約6時間
  • 下り: 標高差 約1400m、距離 約8km、コースタイム 約3時間半

です。(距離に関してはまちまちなので、参考です)

 

参考までに、東京の高尾山の場合(京王高尾線 高尾山口駅から)、

  • 登り: 標高差400m、約4km、コースタイム 1時間半
  • 下り: 標高差400m、約4km、コースタイム 1時間10分

です。

コースタイムとは、登山に慣れている経験者が登った場合の目安時間です。よく登山のガイドや地図(昭文社山と高原地図など)に出てくる言葉です。
コースタイムには、食事や休憩時間は含まれていません。
特に吉田ルートの場合、経験者であっても、七合目や九合目の岩場の渋滞でペースを上げられず、コースタイム以上に掛かることも考えられます。

吉田ルートで、最近の僕の例ですが、食事や休憩時間を含んだ場合、

  • 登り: 7時間 (食事、休憩時間を含む、山小屋滞在の時間は除く)
    (コースタイムプラス1時間)
  • 下り: 3時間半 (休憩時間を含む)
    (コースタイムどおり)

です。

標高差を無視したとしても、一日7、8kmの距離を歩いている人はいるでしょうか?
日頃からできる限り歩くようにしましょう。

富士登山は2日目の行動が長いのです

さらに富士登山の場合、1日目に比べ、2日目の距離と、行動時間が長くなるのが特徴です。

単独の山の場合、登る時間よりも下る時間が短くなるので、山頂近くの山小屋に1泊するとしても、2日目の行動時間が短くなることが多いでしょう。
ところが、富士山の場合、七~八合目にあるために、疲れている2日目の行動時間が長くなってしまいます。
標高の高い山小屋が人気なのが、よく分かりますよね。

  • 1日目: 標高差400m(七合目)~1100m(本八合目)、約4km~約6km、コースタイム2時間~4時間で登る
  • 2日目: 標高差合計1700m(本八合目)~2400m(七合目)、約9km~約11km、コースタイム5時間~7時間で登り下る

さらに山頂でお鉢巡りをすれば、その差はさらに広がります。

この2日目は行動時間が長い上、下りが滑りやすい砂礫、しかも単調なので、非常につらいです。このせいで二度と登りたくない人が多いのかも知れませんね。

(御殿場ルートの大砂走りは楽しそうですが、試していないので分かりません)

事前に他の山に登って準備しましょう

富士登山オフィシャルページがあります。
富士登山の記事を書くにあたり、参考にしているページのひとつです。
「富士山における適正利用推進協議会」で、環境省山梨県静岡県が管理・運営しているページです。


ここに「富士山における適正利用推進プログラム」(2019年版)があります。
これ(11ページ~13ページ)によると、2010年(平成22年)の調査で、富士登山者のうち、初めて富士山に登る人は全体の2/3だそうです。
驚いたのは、初めての登山として富士山を選んでいる方がなんと9割以上いるそうです。

初心者にいきなりコースタイム合計10時間余りの山を登ることはおすすめできません。

日頃からできる限り歩くようにし、近くにある低い山で構わないので、実際に登り、勝手を知ってから、富士山に登って欲しいと思っています。

簡単なトレーニングについてまとめた記事があります。ご参考にしていただければと思います。

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