bluethunder200’s blog

主に富士登山について書いています

富士登山、初めての須走ルートの感想

こんにちは、bluethunder200です。
今回は一昨日8月10日の富士登山、須走ルートについて書きたいと思います。

初心者には向いている、と紹介されることの多い須走ルート。
以前から興味がありました。
今回はそれを確かめるべく、往復須走ルート、しかも初めて日帰りで登ってきました。(日帰りについては最後にお断りを書いています)
ちなみに前回の富士登山は、やはり興味があり、下りだけ須走ルートでした。

須走ルートってどうなんだろうと、いつも吉田ルートを登っている者の感想として見ていただければ幸いです。

富士山 須走ルートを見上げます。鯉のぼりがある六合目の長田山荘、七合目の瀬戸館まで樹林帯であることがよく分かりますね。

富士山 須走ルートを見上げます。鯉のぼりがある六合目の長田山荘、七合目の瀬戸館まで樹林帯であることがよく分かりますね。

登り、下りの時間

単独での登山でしたが、休憩を含んだ時間で、

  • 登り: 7時間10分 (コースタイム: 6時間55分)
  • 下り: 2時間55分 (コースタイム: 3時間0分)

でした。
(コースタイムは、登山経験者が登ったときの時間で、休憩時間は含みません)

須走ルートということで、登りは富士宮ルート、吉田ルートと比べ、時間が掛かりましたが、だいたいコースタイムどおりでした。砂走りのある下りは早いですね!

登りについて

吉田ルートに比べ、六合目まではいいのですが、六合目から先、本八合目までが想像以上にきつかったです

  • 六合目(長田山荘(おさださんそう)) → 七合目(大陽館(たいようかん)) → 本七合目(見晴館) → 八合目(下江戸屋) → 本八合目(上江戸屋、富士山ホテル、トモエ館)

砂礫の道でも、下山道と共用していない所は登りやすいのですが、傾斜がきついのでしょうね。
少し登っていくと苦しくなってきて、もう少し先まで頑張ろうとしても、足が上がらなくなり、10秒くらい休むとまた動けるようになる、の繰り返しでした。
意識的に水分や糖分を取るようにしているのですが、酸欠なんですかね?

逆に本八合目、八合五勺、九合目途中までが楽に感じたくらいです。(吉田ルートから登った人はきつい?)
オーバーな言い方をすると、九合目後半から山頂までと同じような感じですかね。

これは須走ルートだけですが、登山道、下山道共用部分がところどころにあります。もともと下山向けなので、滑りやすく、きついです。登山道との分岐の小さい看板を見落とさないようにしましょう。下山道を登ってきている人がちらほら見られましたが、大変だろうなと思いました。

富士山 須走ルートの七合目見晴館を見下ろします。左側は登山道で、右側の下山道から分岐しています。このような分岐が本八合目までいくつかあります。

富士山 須走ルートの七合目見晴館を見下ろします。左側は登山道で、右側の下山道から分岐しています。このような分岐が本八合目までいくつかあります。

富士山 須走ルート、六合目までの途中。七合目まで樹林帯が日差しを遮ってくれるので快適です。

富士山 須走ルート、六合目までの途中。七合目まで樹林帯が日差しを遮ってくれるので快適です。

よい面もあります。七合目くらいまで樹林帯があり、直射日光を避けられるのはとてもよかったです。
富士山は五合目より上の登山では、森林限界を超え、日差しを遮るものがありません。僕は帽子をかぶりたくないほど、暑くて汗ダラダラの状態になるので、比較的天気のよい午前中は助かりました。

岩場もありますが、吉田ルートの七合目~八合目のように、ストックを仕舞ったり、手を掛けて登るような必要はありませんでした。極端な登りがないのはありがたい人もいると思います。

山小屋ですが、五合目には2軒(菊屋と東富士山荘)あり、外にテーブルがあります。

また、30分から長くても1時間半に1軒は山小屋があります。場所も広いので、椅子に座って景色を見ながら落ち着いて休憩が取れます。吉田ルートでは猫の額のようなスペースで、崖を背にして休憩を取る場所が多く、怖いと思う人も多いでしょう。景色も楽しめないし。

下りについて

富士山 須走ルートの下山道、七合目大陽館を過ぎ、砂走りに入ったところ(前半)。その傾斜に驚かされるでしょう。

富士山 須走ルートの下山道、七合目大陽館を過ぎ、砂走りに入ったところ(前半)。その傾斜に驚かされるでしょう。

富士山 須走ルートの下山道。これだけの傾斜があります。

富士山 須走ルートの下山道。これだけの傾斜があります。

下りは2度目ですが、前回より30分以上早く下りることができました。

砂走り、前半はもちろん、今回は特に、一度樹林帯を通り過ぎた後半もふかふかで、飛ばすことができました。
また砂走りが終わり、砂払い五合目の吉野屋を過ぎたブルドーザー道の状態もよく、楽に下りられました。

前回は砂走り後半、ブルドーザー道もごつごつしていて転ばないように注意しながら歩くため、苦しかった印象です。単なる気のせいなのかもしれませんね。
曇っていたので、暑くなかったのが理由かもしれません。

いくら事前に地図でコースタイムや目標が分かっていても、実際に一度下っていて、勝手を知っていたのは大きかったと思います。

下りルートは年によってルートが変わるようなので、違う可能性もあります。気をつけてください。

吉田ルートの下りで山小屋は、八合目の江戸屋を過ぎると、五合目までありませんが(これが結構きついです)、須走ルートでは見晴館、大陽館、(長田山荘への道あり)、吉野屋があり、飲み物やトイレに困ることはないと思います。

須走ルート全般、その他

須走ルートを使う人は少ないので、前が支(つか)えることもなく、おおむね自分のペースで歩くことができました。

吉田ルートと合流する本八合目までは混まないようです。人が多すぎて…と思っている人にはうってつけだと思います。これが須走ルートを勧める理由なのではないかと思います。

今回は日帰りという手段をとりましたが、早朝のシャトルバスに乗るしかないため、自家用車で行く必要がありました。
(タクシー料金を払える人は24時間いつでもOK、そうなりたいですね(笑))

僕の乗ったシャトルバスに、おそらく外国人は乗っていなかったと思います。また、八合目の下江戸屋まで、外国人を見ることはありませんでした。帰りは一人いましたが、一泊したのではないかと思います。
もちろん、須走ルートにも吉田ルートほどではありませんが、外国人の登山者はいます。下りでは結構すれ違いましたし、五合目にもいました。

また、本八合目から先、10数人の団体はいましたが、ガイドはいなかったので、ツアー客はいなかったと思います。吉田ルート、富士宮ルートに比べて時間が掛かるので、ツアーが少ないのでしょう。
(日帰りの吉田ルートにも言えるのではないでしょうか)

馬返しルートにも言えるのですが、トレイルランの人が結構多かったですね。
僕は走りませんが、身軽な格好で登ってみたいです。

まとめ

吉田ルートに比べ、須走ルートについてまとめてみました。

本八合目から上は吉田ルートと同じです。

  • 登りが1時間程度長くなるが、下りは30分程度短くなる
  • 団体やツアー客が少なく、本八合目までは混雑せず、自分のペースで登れる
  • 七合目くらいまで樹林帯があり、日差しを遮ってくれ、快適
  • 本八合目まで傾斜がきついが、手を掛けるような岩場がないのは、少し安心
  • 山小屋は少ないが、1時間程度にひとつはある(下りも)、休憩スペースも広い
  • 交通手段は少ないが、車の場合、便利な場所にあると思う

日帰り登山について

最後に、お断りしておきたいことがあります。

以前も書きましたが、日帰りの富士登山は、15km弱の距離、標高差約1700m、行動時間が10時間以上にも及ぶ過酷な登山です。富士山を経験し、日没前に下山できる計画を立てられ、天候悪化などの理由で、途中であっても登山を中止する判断ができる人にだけ許された方法です。

富士山に限りませんが、午後は天候が悪くなる傾向にあるので、尚更ですね。

↓のサンシャインツアーにもそのようなもの(温浴施設に前泊していますが、日帰り登山です)がありますが、初めての富士登山で、間違ってもやらないようにしてください!