bluethunder200’s blog

主に富士登山について書いています

富士登山での高山病、パルスオキシメーターを使って血中酸素飽和度を測ってみました

bluethunder200です。
2020年(令和2年)富士山に登ることが事実上できなくなってしまいましたが…
役立ちそうな記事を書いていきたいと思います。

富士山に登るとき、ちょっとしたことですが、前回とは違うこと、やったことがないことをするようにしています。
昨年2019年(令和元年)、富士山でパルスオキシメーターで血中酸素飽和度を測ってみたことを書きたいと思います。

富士登山では高山病になる?

かれこれ富士山頂まで10回以上登っていますが、高山病にで苦しんでいる人たちを幾度となく見てきました。
山小屋に倒れこんでくる人山小屋で夜中気持ち悪くなり泣き叫ぶ子供、まだ六合目の途中なのに登山道で突然倒れる人、などなど…
山頂が近づくにつれ、登山道や山小屋のベンチにはぐったりしている人がいます。疲れもありますが、高山病なのでは?と思います。

パルスオキシメーターが売り切れていますね

新型コロナウイルス感染症で、肺炎のチェックにパルスオキシメーターが使われていることが知られてしまい、売り切れてしまってますね。

パルスオキシメーターは、血液中のヘモグロビンに酸素が結びついている割合を簡単に測定できる装置です
僕はもともと肺炎に気をつける必要があり、ある病院(の院長)薦めで、簡単にチェックできるパルスオキシメーターを使っています。
パルスオキシメーターの元祖である、コニカミノルタ製のものは3万円くらいしますが、安いものだと5千円から買えるので、血圧計を買う感覚です。

測り方は血圧計や体温計よりも簡単で、指に挟んで数秒待つだけです。
血中酸素飽和度は96%以上あれば大丈夫ですが、95%を切ると呼吸機能に何らかの問題が起こっている可能性があると言われています。ここから先はレントゲンやCTスキャナーで肺を検査をする必要があります。
なお、当然ですがパルスオキシメーターを使っても、新型コロナウイルスに感染しているかどうかは分からないので気をつけてください。

ja.wikipedia.org

富士登山で血中酸素飽和度を測ってみました

あるとき、富士宮ルートの衛生センターで、お医者さん(多分山岳医の大城さんだと思います)がパルスオキシメーターを使っていることを知り、自分でも試してみようと思いました。

試したのは昨年の須走ルート(日帰り)です。
使用したのは、ナースリー(千趣会)のオリジナルモデルで、呼吸機能に問題ある人に使い十分チェックできることは確認済みです。年末に5,980円(税別)から4,980円(税別)に安くなったのですが、売り切れなのか、ページがなくなってしまいました。紹介したいのに…(笑)

www.nursery.co.jp

今まで平地測っていたときは、96%以上しか見たことがありませんでした。ところが富士山では、五合目から90%を切る状態でした。登りでは(正常と言われる)95%を常に切っていていました。平地では酸欠状態なのですが、数回深呼吸をするだけで、95%以上に戻るのです。

確認できたものだけ挙げてみます。
写真に撮ったのですが、ちゃんと写ってなく、ピンボケどころか数値を確認できませんでした。シャッタースピード優先で撮らないとだめたったようで…すいません。メモに書いておけばよかったですね。

  • 五合目 87%
  • 六合目 長田山荘 86%→数回深呼吸後95% (ここで実感しました)
  • 七合目 大陽館 92% (手前の坂が緩い)
  • 七合目 見晴館 79%
  • 九合目 鳥居 68%
  • 下りでは90%台だったと思います。

数回深呼吸するだけでいいことが分かったので、一週間後の吉田ルート、翌月の富士宮ルートの登山には持っていきませんでした。
深呼吸することで血中酸素飽和度が回復することを実感するために、持参するのはいいかもしれません。

富士山 須走ルート六合目の長田山荘に着きました。登りでも、下りの砂走りでも、鯉のぼりが目印です。

富士山 須走ルート六合目の長田山荘に着きました。登りでも、下りの砂走りでも、鯉のぼりが目印です。

長田山荘に着いた時点での血中酸素飽和度は86%でした。平地では見たことのない低さです。

長田山荘に着いた時点での血中酸素飽和度は86%でした。平地では見たことのない低さです。

富士山 六合目 長田山荘で深呼吸後、血中酸素飽和度が95%に戻りました。

富士山 六合目 長田山荘で深呼吸後、血中酸素飽和度が95%に戻りました。

高山病に対する僕なりの答え

富士登山で高山病について書かれていることが多いのですが、僕は以下のような考えです。
パルスオキシメーターで実感できました。

  • 五合目から六合目までの30分のペースを意識的に落とす。
    (須走ルートの場合、六合目まで距離があるので、樹林帯を抜けるくらい)
    通常の半分以下の歩幅(靴の長さ)で、余裕で話せる、コースタイムを下回るくらいが目安でしょうか。
  • 意識的に数回深呼吸する。
    ちょっとした休憩で意識して行うことが重要だと思います。
  • 五合目で滞在時間を取ればいいのかは分からない。
    僕は単独の場合、五合目に到着後、すぐに(30分以内に)出発しています。
    高速バスや、バスツアーの場合、駐車場(標高800m以上あります)で待つことなく、一気に五合目まで登るので、要注意ですね。

これですべての人に対応できるとは思いません。睡眠中は呼吸が浅くなるので症状が出やすいといわれています。また、子供はよく動き回るので要注意です。